肺カルチノイド術後再発に対して放射性核種標識ペプチド療法を行った1例
佐藤 祐麻a 榊原 純a 黒木 俊宏a 松野 吉宏b 平田 健司c 今野 哲a
a北海道大学大学院医学研究院呼吸器内科学教室
b北海道大学病院病理部病理診断科
c北海道大学大学院医学研究院放射線科学分野画像診断学教室
症例は47歳男性.定型肺カルチノイドに対して右肺中葉切除4年後に肝転移再発で各種全身治療後,病勢進行を認めた.ソマトスタチン受容体シンチグラフィで肝転移に集積,免疫組織染色で肝転移生検検体と肺手術検体にてソマトスタチン受容体2陽性を認め,放射性核種標識ペプチド療法(peptide receptor radionuclide therapy:PRRT)を行った.4コース投与後肝転移は縮小し病勢進行なく経過している.
肺カルチノイド 放射性核種標識ペプチド療法 ソマトスタチン受容体
Received 19 Sep 2023 / Accepted 24 Nov 2023
榊原 純
〒060–8638 北海道札幌市北区北15条西7丁目
北海道大学大学院医学研究院呼吸器内科学教室
日呼吸誌, 13(2): 49-53, 2024