びまん性すりガラス影と多発結節影を呈したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の1例
宮崎 雅寿a 福井 崇大a 飯塚 秀人a 入江 秀大a 舩津 洋平a 小橋 澄子b 木下 智成c 山本 達也c 黄 英文a
a国家公務員共済組合連合会立川病院呼吸器内科
b同 血液内科
c同 呼吸器外科
症例は67歳,男性.乾性咳嗽を主訴に受診し,胸部CTでびまん性すりガラス影を指摘された.過敏性肺臓炎を疑い,経過観察し,陰影は自然消退した.3年の経過で,すりガラス影の再燃を認め,その後多発肺結節影が出現した.胸腔鏡下肺生検を施行し,病理学的に,結節に加え周囲の肺胞隔壁にもCD20陽性の大型異型リンパ球の集簇が確認され,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断した.肺間質に認められたリンパ腫の浸潤はすりガラス影と一致していた.びまん性すりガラス影と多発結節影を同時に呈した悪性リンパ腫を経験した.
悪性リンパ腫 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 びまん性すりガラス影 肺原発性悪性リンパ腫
Received 14 Mar 2022 / Accepted 8 Aug 2022
宮崎 雅寿
〒190–8531 東京都立川市錦町4–2–22
国家公務員共済組合連合会立川病院呼吸器内科
日呼吸誌, 11(6): 350-355, 2022