超音波気管支鏡ガイド下針生検にて診断した胸腺上皮性腫瘍の2例
瀧川 雄貴a 渡邉 洋美a 佐藤 賢a 永喜多敬奈b 神農 陽子b 藤原 慶一a
a独立行政法人国立病院機構岡山医療センター呼吸器内科
b同 病理診断科
超音波気管支鏡ガイド下針生検(endobronchial ultrasound-guided transbronchial needle aspiration:EBUS-TBNA)により確定診断した胸腺上皮性腫瘍の2例を経験した.症例1では心膜浸潤する縦隔腫瘍に対しEBUS-TBNAを施行し,胸腺腫と診断した.症例2では椎体周囲に位置する後縦隔腫瘍に対しEBUS-TBNAを施行し,胸腺癌と診断した.EBUS-TBNAで診断した胸腺上皮性腫瘍の報告例は少なく,中枢気道に接する胸腺上皮性腫瘍の診断に有用であったため報告する.
超音波気管支鏡ガイド下針生検 胸腺上皮性腫瘍 気管支鏡診断 胸腺腫 胸腺癌
Received 16 Mar 2022 / Accepted 18 Apr 2022
渡邉 洋美
〒701–1192 岡山県岡山市北区田益1711–1
独立行政法人国立病院機構岡山医療センター呼吸器内科
日呼吸誌, 11(4): 178-182, 2022