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日本呼吸器学会英文誌 Respiratory Investigation
日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集

書誌情報

症例

ニボルマブ投与後に発症しステロイドが奏効した血栓性血小板減少性紫斑病の1例

伊藤  優 齋藤 弘明 加藤 里奈 森谷 友博 川上 直樹 齊藤 和人 

土浦協同病院呼吸器内科
現所属:東京医科歯科大学医学部附属病院呼吸器内科

要旨

70歳男性.進行期肺腺癌に対する2次治療としてのニボルマブ(nivolumab)を7コース投与後に血小板減少を認めた.休薬後,血小板数は多少の増減を繰り返したものの改善したため,経過観察とした.しかし改善した数日後に小脳出血のため緊急入院となり,血小板数の著明な低下と溶血性貧血を認めた.免疫関連有害事象(immune-related adverse event:irAE)と考えステロイドを投与したところ,血小板数の改善を認めた.入院時検査でa disintegrin-like and metalloproteinase with thrombospondin type 1 motifs,member 13(ADAMTS13)活性の低下を認め,ニボルマブによる後天性血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura:TTP)と考えた.免疫チェックポイント阻害剤(immune checkpoint inhibitor:ICI)投与後の血小板減少についてはTTPも考慮すべきである.

キーワード

ニボルマブ 血小板減少症 血栓性血小板減少性紫斑病 免疫関連有害事象 

Received 20 Jan 2021 / Accepted 19 Mar 2021
伊藤 優
〒300–0028 茨城県土浦市おおつ野4–1–1
東京医科歯科大学医学部附属病院呼吸器内科

日呼吸誌, 10(4): 373-377, 2021

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