経皮的膿瘍ドレナージが有効であった先天性肺気道奇形に伴う続発性肺化膿症の1例
山本 千恵a 木村 吉成b 竹内 義人c 岡田 悟d 常塚 啓彰d 井上 匡美d
a市立福知山市民病院呼吸器内科
b同 呼吸器外科
c同 放射線科
d京都府立医科大学呼吸器外科
抗菌薬投与に抵抗性を示す先天性肺気道奇形(congenital pulmonary airway malformation:CPAM)に伴う続発性肺化膿症に対し経皮的ドレナージを追加し良好な経過を得た症例を経験した.症例は19歳の女性で複数の抗菌薬投与に抵抗性を示し,膿瘍の増大により上大静脈症候群様の症状も呈していたことから経皮的ドレナージを追加したところ,著明な改善を得た.疼痛の他,有害事象は認められなかった.肺化膿症に対する経皮的ドレナージは低侵襲かつ有効性の高い治療方法である.
Received 30 Jul 2020 / Accepted 8 Dec 2020
山本 千恵
〒620–8505 京都府福知山市厚中町231
市立福知山市民病院呼吸器内科
日呼吸誌, 10(2): 163-167, 2021