冬季発症の急性過敏性肺炎の特徴と抗原回避の有用性に関する検討
大西 康貴a 河村 哲治a 東野 貴徳b 小南 亮太a 平野 克也a 平岡 亮太a 水野 翔馬a 塚本 宏壮a 佐々木 信a 中原 保治a
a独立行政法人国立病院機構姫路医療センター呼吸器内科
b同 放射線科
冬季発症の急性過敏性肺炎(winter-onset acute hypersensitivity pneumonitis:W-AHP)の知見を集積するため,2010年1月から2018年3月の間に診断したW-AHP 13例と,夏季発症の急性過敏性肺炎(summer-onset acute hypersensitivity pneumonitis:S-AHP)19例について,発症要因,臨床・画像所見,抗原回避による再燃の有無などを後方視的に比較検討した.W-AHPの原因は換気装置関連:6例,住居関連:3例,鳥関連:2例,hot tub lung:2例であり,S-AHPと比較し住居関連が少なく,完全な抗原回避が成功し再燃を防げた症例が多かった.
Received 15 Jul 2020 / Accepted 31 Aug 2020
大西 康貴
〒670–8520 兵庫県姫路市本町68
独立行政法人国立病院機構姫路医療センター呼吸器内科
日呼吸誌, 9(6): 425-431, 2020