入院加療を行った新型コロナウイルス感染症55例の臨床的検討
a地方独立行政法人堺市立病院機構堺市立総合医療センター呼吸器内科
b同 感染症内科
2020年2月22日から5月21日まで当院に入院した新型コロナウイルス感染症55症例に関して,後方視的に検討した.55例中,酸素投与を要したものが22例,侵襲的人工呼吸を要したものが7例,extracorporeal membrane oxygenation(ECMO)を要したものが4例であった.死亡例はなく,自宅,軽症者用ホテルへの退院か療養型病院へ転院となった.高齢,喫煙歴,高血圧や糖尿病の合併および血清CRP,ferritin,LDHの高値は重症化と関連した.
新型コロナウイルス感染症 侵襲的人工呼吸 Extracorporeal membrane oxygenation(ECMO)
Received 12 Jun 2020 / Accepted 28 Jul 2020
中野 仁夫
〒593–8304 大阪府堺市西区家原寺町1–1–1
地方独立行政法人堺市立病院機構堺市立総合医療センター呼吸器内科
日呼吸誌, 9(6): 404-409, 2020