
侵入門戸として肺が疑われたStreptococcus equi subsp. zooepidemicus菌血症の1例
入山 朋子a 福永健太郎a 村山 恒峻a 木下 愛b 大澤 真b,c 中野 恭幸b,c
a地方独立行政法人公立甲賀病院呼吸器内科
b滋賀医科大学医学部附属病院感染制御部
c滋賀医科大学内科学講座呼吸器内科
症例は68歳,男性.馬厩舎の清掃に従事していた.関節リウマチに対しプレドニゾロン(prednisolone),メトトレキサート(methotrexate)を内服中であった.20XX年8月より発熱,倦怠感があり当院を受診した.胸部CTで左肺に浸潤影を認め,低酸素血症も認めたため入院となった.血液培養にてStreptococcus equi subsp. zooepidemicusを検出し14日間の抗菌薬治療を行い軽快した.同菌による菌血症は稀であるが,ウマなどの家畜との接触により発症することがあり,生活歴の聴取は起炎菌推定のうえで重要である.
ストレプトコッカス・エクイ・サブスピーシーズ・ズーエピデミカス 菌血症
Received 16 Oct 2019 / Accepted 21 Jan 2020
福永 健太郎
〒528–0074 滋賀県甲賀市水口町松尾1256
地方独立行政法人公立甲賀病院呼吸器内科
日呼吸誌, 9(3): 170-173, 2020