CTにて高吸収粘液栓を認めたアレルギー性気管支肺アスペルギルス症の5例
市立池田病院呼吸器内科
アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(allergic bronchopulmonary aspergillosis:ABPA)のCT所見の一つに高吸収粘液栓(high-attenuation mucus:HAM)があるが,我が国での頻度や診断における有用性についての報告は少ない.当院で診断したABPA 5例を後方視的に検討したところ全例にHAMを確認できたが,そのうちの2例では診断時に認識されていなかった.HAMはABPAの診断に有用な所見であり,CTを多用する我が国において広く認知されるべきであると考える.
Received 2 Sep 2016 / Accepted 10 Feb 2017
連絡先:橋本 重樹
〒563-8510 大阪府池田市城南3-1-18
市立池田病院呼吸器内科
日呼吸誌, 6(3): 220-223, 2017