茨城県南地域における非結核性抗酸菌症と環境因子の検討
三島 有華a,b 尾形 朋之b 小林 寛明b 今瀬 玲菜b 八木 太門b,d 齋藤 弘明c,d 山下 高明b,c 齊藤 和人c 藤江 俊秀d 稲瀬 直彦d
a青梅市立総合病院呼吸器内科
bJAとりで総合医療センター呼吸器内科
c総合病院土浦協同病院呼吸器内科
d東京医科歯科大学呼吸器内科
非結核性抗酸菌は環境中に常在する.茨城県南の肺MAC症患者の土壌曝露,井戸水使用の影響を検討した.対象は128人(69.6±9.4歳),土壌曝露のみは26人,井戸水使用のみは10人,土壌曝露と井戸水使用のある者は22人であった.土壌曝露と井戸水使用のある者でM. intracellulareを多く検出した.多変量解析で土壌曝露はオッズ比3.09(p=0.016)でありM. intracellulare感染の独立した危険因子と考えられ,井戸水使用はオッズ比2.48(p=0.073)であった.
Received 4 Jun 2016 / Accepted 6 Jan 2017
連絡先:三島 有華
〒198-0042 東京都青梅市東青梅4-16-5
青梅市立総合病院呼吸器内科
日呼吸誌, 6(3): 129-135, 2017