Legionella pneumophila SG9による重症市中肺炎の1例
森田 充紀a,b 古田健二郎a 伊藤 明広b 野山 麻紀b 石田 直b
a地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター西市民病院呼吸器内科
b公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院呼吸器内科
症例は59歳,男性.発熱と意識障害を主訴に受診し,炎症反応高値と左肺上葉に浸潤影を認めた.尿中抗原検査は肺炎球菌,レジオネラともに陰性であったが,大葉性肺炎であり,肝胆道系酵素の上昇やCKの上昇,電解質異常などを認めたため,レジオネラ肺炎を強く疑い,レボフロキサシンとアジスロマイシンの点滴で治療を開始した.入院第3病日に呼吸状態が悪化し,気管挿管を行った.後に気管内分泌物よりLegionella pneumophila SG9が分離培養され,同菌による肺炎と診断した.
レジオネラ肺炎 Legionella pneumophila SG9 重症市中肺炎
Received 27 Aug 2016 / Accepted 18 Nov 2016
連絡先:森田 充紀
〒653-0013 兵庫県神戸市長田区一番町2-4
地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター西市民病院呼吸器内科
日呼吸誌, 6(2): 95-98, 2017