ニューモシスチス肺炎予防のためのスルファメトキサゾール・トリメトプリム投与量の検討
山口 牧子a,b 梅田 幸寛a 園田 智明a 本定 千知a 島田 昭和a 森川 美羽a 安齋 正樹a 飴嶋 慎吾a 石塚 全a
a福井大学学術研究院医学系部門病態制御医学講座 内科学(3)分野
b日本赤十字社福井赤十字病院呼吸器内科
間質性肺疾患における,ニューモシスチス肺炎(PCP)予防目的のスルファメトキサゾール・トリメトプリム(ST)投与量について後方視的に検討した.2006年4月から2015年8月に間質性肺疾患に対し,ステロイド治療中にSTが投与された143例を対象とし,1錠連日投与群(n=47)と1錠週2回投与群(n=68)について比較検討した.両群ともにPCPの発現は認めず,副作用の発現率は1錠連日投与群が有意に高かった.STの1錠週2回投与はPCPの発症予防が可能で忍容性も優れている可能性が示唆された.
間質性肺疾患 スルファメトキサゾール・トリメトプリム ニューモシスチス肺炎 ステロイド
Received 21 Jun 2016 / Accepted 24 Nov 2016
連絡先:梅田 幸寛
〒910-1193 福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
福井大学学術研究院医学系部門病態制御医学講座 内科学(3)分野
日呼吸誌, 6(2): 53-57, 2017