超音波ガイド下骨生検にて診断され自然軽快したランゲルハンス細胞組織球症の1例
野山 麻紀a 柏木裕美子b 時岡 史明a 有田眞知子a 石田 直a 小山 貴c
a公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院呼吸器内科
b滋賀医科大学附属病院呼吸器内科
c公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院放射線科
超音波ガイド下生検で診断確定し,治療を要さず自然軽快したランゲルハンス細胞組織球症(Langerhans cell histiocytosis:LCH)症例を経験したので報告する.症例は25歳,女性の喫煙者で,咳嗽と左背部痛を主訴に外来を受診した.単純CTにて左第9肋骨に溶骨性病変と,両上葉に嚢胞を伴うすりガラス影を認めた.診断目的に超音波ガイド下骨生検を施行し,LCHと診断確定した.肺病変のCT所見はLCHに矛盾しないものであった.禁煙継続と経過観察にて生検後4ヶ月の単純CTで溶骨性変化は改善した.
ランゲルハンス細胞組織球症 ランゲルハンス細胞 超音波ガイド下骨生検 自然軽快
Received 23 Jul 2015 / Accepted 2 Mar 2016
連絡先:野山 麻紀
〒710-8602 岡山県倉敷市美和1-1-1
公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院呼吸器内科
日呼吸誌, 5(4): 204-207, 2016