Diffuse pulmonary meningotheliomatosisの1例
島岡 雄一a 市川 紘将a 小原 竜軌a 朝川 勝明b 寺田 正樹c 外山 譲二a
aJA新潟厚生連上越総合病院呼吸器内科
b新潟大学呼吸器内科学分野(第二内科)
c済生会新潟第二病院呼吸器内科
症例は54歳の女性.ターナー症候群と診断され,数年間女性ホルモン補充療法を受けた既往がある.無症状であったが胸部X線異常で受診し,CTで両肺の背側優位に無数の粒状陰影を認めた.胸腔鏡下肺生検を行い,微小肺髄膜様結節が多発している所見が得られ,diffuse pulmonary meningotheliomatosisと診断した.無治療経過観察としたが約4年の経過で画像は不変であり,症状の出現もない.多発粒状陰影の鑑別として本疾患を考慮する必要がある.
微小肺髄膜様結節 ターナー症候群 Diffuse pulmonary meningotheliomatosis
Received 4 Feb 2014 / Accepted 2 May 2014
連絡先:島岡 雄一
〒943-8507 新潟県上越市大道福田616
JA新潟厚生連上越総合病院呼吸器内科
日呼吸誌, 3(5): 695-699, 2014