
皮膚筋炎関連間質性肺炎に肺リンパ脈管筋腫症が併存した1例
奥田 良a 松島 秀和a 大場 智広a 川辺 梨恵a 天野 雅子a 武村 民子b
aさいたま赤十字病院呼吸器内科
b日本赤十字社医療センター病理部
症例は46歳,女性.多関節痛を主訴にさいたま赤十字病院を受診し皮膚筋炎の診断となった.肺間質性陰影,多発嚢胞,多発結節影を認め,すべての陰影が皮膚筋炎関連肺疾患として説明できず胸腔鏡下肺生検を行った.病理組織所見から皮膚筋炎関連間質性肺炎,肺リンパ脈管筋腫症,肺内リンパ節の併存と診断した.皮膚筋炎関連間質性肺炎と肺リンパ脈管筋腫症の合併例の報告はなく偶発的と考えられ,肺内リンパ節は皮膚筋炎における免疫状態亢進の関与が示唆された.膠原病肺で説明困難な画像所見がある場合,胸腔鏡下肺生検を検討すべきと考えられた.
間質性肺炎 肺内リンパ節 非特異性間質性肺炎 皮膚筋炎 肺リンパ脈管筋腫症
Received 16 Dec 2013 / Accepted 20 Mar 2014
連絡先:奥田 良
〒338-8553 埼玉県さいたま市中央区上落合8-3-33
さいたま赤十字病院呼吸器内科
日呼吸誌, 3(4): 570-574, 2014