
Pro-gastrin-releasing peptide(proGRP)高値を呈した孤立性肺定型カルチノイドの3例
髙橋 源a,c 富澤 由雄a 土屋 卓磨a 三浦 陽介a 川島 修b 斎藤 龍生a
a独立行政法人国立病院機構西群馬病院呼吸器科
b同 呼吸器外科
c群馬大学医学部附属病院病態制御内科
血清proGRP高値の孤立性肺結節影を呈した定型カルチノイドを3例経験した.いずれも胸部X線写真で異常影を指摘され,proGRPは100 pg/ml以上の高値を呈していた.CTでは良性を思わせる所見であったが,ダイナミック造影MRIでは血流豊富な悪性を疑う所見であった.3例とも外科的に切除され,病理診断は定型カルチノイドであった.術後proGRPはいずれも正常化していた.ProGRP高値の孤立性肺結節の鑑別にカルチノイドを考える必要があり,その術前診断に造影MRIが有用である可能性が示唆された.
Received 1 Nov 2013 / Accepted 7 Feb 2014
連絡先:髙橋 源
〒377-8511 群馬県渋川市金井2854
独立行政法人国立病院機構西群馬病院呼吸器科
日呼吸誌, 3(3): 432-437, 2014