
間質性肺炎を合併した既治療非小細胞肺癌に対するペメトレキセド単剤投与の検討
小川 和雅a 宇留賀公紀a,b 高橋 由以a 竹安真季子a 佐藤 寿高a 望月さやかa 花田 豪郎a 鈴木 進子a 黒崎 敦子c 岸 一馬a,b
a国家公務員共済組合連合会虎の門病院呼吸器センター内科
b冲中記念成人病研究所
c結核予防会複十字病院臨床放射線科
2次治療以降にペメトレキセド単剤投与を行った扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌50例のうち,間質性肺炎(interstitial pneumonia:IP)を有する5例を対象に,効果と安全性を後ろ向きに検討した.年齢中央値は68歳,2次治療例が2例,3次治療以降の症例が3例であった.ペメトレキセドの効果は奏効率0%,病勢コントロール率60%であった.有害事象としてIPの急性増悪が2例(40%)で生じた.既治療IP合併肺癌に対するペメトレキセド単剤投与ではIPの急性増悪に注意が必要である.
間質性肺炎 ペメトレキセド 非小細胞肺癌 急性増悪 薬剤性肺炎
Received 6 Aug 2013 / Accepted 14 Jan 2014
連絡先:小川 和雅
〒105-8470 東京都港区虎ノ門2-2-2
国家公務員共済組合連合会虎の門病院呼吸器センター内科
日呼吸誌, 3(3): 405-409, 2014