左肺門部リンパ節に発生した原発不明無色素性悪性黒色腫の1例
金城 匠a 橋本 武博a 町田 良亮b 宮原 隆成b 椎名 隆之c 神宮 邦彦d
a長野県厚生連長野松代総合病院一般科
b同 呼吸器内科
c信州大学医学部附属病院呼吸器外科
d同 臨床検査部
症例は58歳,女性.胸部CT検診にて左肺門部に30 mm大の結節影を認めた.経気管支針生検でClass V,免疫染色はcalretinin,vimentin陽性であった.PET-CTでは左肺門部のみ異常集積を認めた.左肺門部原発非上皮性悪性腫瘍c-T3N1M0,Stage IIIAの診断で左肺全摘術が施行された.摘出検体は左肺門葉気管支間リンパ節であり,免疫染色ではMelan-A,S-100陽性,HMB-45陰性,hematoxylin-eosin染色でメラニン顆粒を認めず,病理診断は無色素性悪性黒色腫であった.全身検索したが原発巣を同定できず原発巣不明と考えられた.
無色素性悪性黒色腫 PET-CT検査 経気管支針生検 免疫組織染色 リンパ節転移
Received 18 Sep 2012 / Accepted 10 Dec 2012
連絡先:宮原 隆成
〒381-1231 長野市松代町松代183
長野県厚生連長野松代総合病院一般科
日呼吸誌, 2(3): 305-310, 2013