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日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 検索用
日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 全文PDF

書誌情報

症例

閉塞性肺炎を契機に診断された気管支病変主体のNK/T細胞リンパ腫の1例

松本  健a 大塚今日子a 永田 一真a 青木 一成b 富井 啓介a 今井 幸弘c 

a神戸市立医療センター中央市民病院呼吸器内科
b同 免疫血液内科
c同 臨床病理科

要旨

症例は48歳男性.主訴は発熱.左下肺肺炎を繰り返し,閉塞性肺炎を契機に気管支の腫瘍性病変が発見された.気管支鏡下生検を繰り返し,免疫染色の結果からnatural killer(NK)/T細胞リンパ腫と診断した.本症例は経過中に鼻腔病変も出現しており,気管支病変とともに18F-fluorodeoxyglucose−positron emission tomography(FDG-PET)陽性となったため,節外性NK/T細胞リンパ腫,鼻型(extranodal NK/T cell lymphoma,nasal type:ENKL)とした.気管支病変を認めたENKLはこれまで報告がないが,上気道,下気道共通の病変を呈する疾患の鑑別の一つとして重要と考えられる.特に,新しい化学療法の登場で予後の改善が得られている疾患であり,今後ENKLを呼吸器科医も十分認識すべきであると考えられる.

キーワード

閉塞性肺炎 気管支病変 NK/T細胞リンパ腫 

Received 11 Jul 2011 / Accepted 12 Oct 2011
連絡先:松本 健
〒650-0047 兵庫県神戸市中央区港島南町2-1-1
神戸市立医療センター中央市民病院呼吸器内科

日呼吸誌, 1(2): 151-156, 2012

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