

ペグリポソーム化ドキソルビシンによる薬剤性肺障害の1例
嶋田 有里 伊東 友好 吉村聡一郎 石山 福道 服部 剛士 稲田 祐也
関西電力病院呼吸器内科
症例は49歳女性.入院72日前に左卵管癌に対してペグリポソーム化ドキソルビシン(pegylated liposomal doxorubicin:PLD)を初回投与したが,労作時呼吸困難,咳嗽を自覚したため精査目的に当院に入院となった.胸部CTで両肺野にびまん性のすりガラス陰影を認めた.PLDの中止とステロイドの開始により,呼吸状態,画像所見ともに改善し,同薬剤による薬剤性肺障害と診断した.
Received 21 Aug 2024 / Accepted 14 Jan 2025
嶋田 有里
〒553-0003 大阪府大阪市福島区福島2-1-7
日呼吸誌, 14(3): 141-146, 2025