

肺所属リンパ節に限局した淡明細胞形態を呈する肺低分化癌の1例
小澤 亮太a 山本 学a 牛島 祐哉a 廣田 周子a 牧野 睦月b 伊藤以知郎c
a日本赤十字社長野赤十字病院呼吸器内科
bJA長野厚生連南長野医療センター篠ノ井総合病院病理診断科
c日本赤十字社長野赤十字病院病理部
67歳男性.体重減少を主訴に前医を受診した.右鎖骨上窩リンパ節の経皮的針生検で淡明細胞形態を呈する低分化癌を認めた.病変は右鎖骨上窩から右肺門縦隔リンパ節に限局していた.さらなる精査と治療のため当院へ紹介となった.稀な細胞形態のT0肺癌と診断し,カルボプラチン(carboplatin)+パクリタキセル(paclitaxel)による同時併用化学放射線療法とデュルバルマブ(durvalumab)の地固め療法を施行した.腫瘍は完全奏効となった.
Received 24 Dec 2024 / Accepted 28 Jan 2025
小澤 亮太
〒380-8582 長野県長野市若里5-22-1
日呼吸誌, 14(3): 122-126, 2025