

シェーグレン症候群,肺Mycobacterium intracellulare症を背景に,TAFRO症候群類似の臨床像を呈した1例
浅沼 千滉a 森本 武史b 田辺 千織c 高畑友莉菜b,c 千葉 俊介b,c 長谷川幸裕b
a青森県立中央病院
b同 呼吸器内科
c弘前大学大学院医学研究科呼吸器内科学講座
症例は77歳女性,食思不振,下腿浮腫,胸部異常陰影にて精査となり肺Mycobacterium intracellulare症の診断で治療開始となった.治療開始後,発熱,CRP上昇,胸腹水貯留,下腿浮腫の増悪を認めた.精査にてシェーグレン症候群,肺M. intracellulare症に合併したTAFRO症候群類似の臨床像と判断した.シェーグレン症候群や感染症でこの臨床像の報告が複数あり,今回これらの背景を同時に認めた症例と考えられた.
TAFRO症候群 シェーグレン症候群 多中心性キャッスルマン病
Received 23-Jul-24 / Accepted 9-Dec-24
森本 武史
〒030-8553 青森県青森市東造道2丁目1-1
青森県立中央病院
日呼吸誌, 14(2): 87-92, 2025