

COVID-19ワクチン(BNT162b2)成分変更後の接種で認められた薬剤性肺障害の1例
眞水 飛翔a 眞水麻以子b 石川 大輔a 河上 英則a 古川 俊貴b 石田 卓士a
a新潟県立中央病院呼吸器内科
b同 総合診療科
症例は66歳女性.成分変更後のCOVID-19ワクチン(BNT162b2)接種後より発熱,咳嗽が持続するため受診した.胸部CTで両肺下葉と右肺上葉にconsolidationを認めた.気管支肺胞洗浄液の細胞分画でリンパ球増多を認めた.ステロイド投与によって症状や画像所見の改善を得たが,ステロイド減量中に再燃した.臨床経過も踏まえ,COVID-19ワクチンによる薬剤性肺障害と診断した.複数回のCOVID-19ワクチン接種後でも成分変更などによる薬剤性肺障害を発症することがあるため注意が必要である.
mRNAワクチン 新型コロナウイルス感染症 薬剤性肺障害 トジナメラン ファムトジナメラン
Received 28-Oct-24 / Accepted 11-Dec-24
眞水 飛翔
〒943-0192 新潟県上越市新南町205
新潟県立中央病院呼吸器内科
日呼吸誌, 14(2): 77-81, 2025