間質性肺炎治療中にマクロファージ活性化症候群合併を疑われた混合性結合組織病の1例
古川佳奈子a 立石 知也a,b 岡本 師a 木村 直樹c 古澤 春彦a 宮﨑 泰成a
a東京医科歯科大学病院呼吸器内科
b東京医科歯科大学呼吸・睡眠制御学講座
c東京医科歯科大学病院膠原病・リウマチ内科
46歳女性.労作時呼吸困難を契機に,間質性肺炎および混合性結合組織病(MCTD)と診断した.進行性間質性肺炎の制御目的にプレドニゾロン(prednisolone)およびシクロホスファミド(cyclophosphamide)静注療法(IVCY)を開始し,改善を認めたが,治療開始10日後に40℃の発熱,関節痛を呈した.血球減少,AST,LDH上昇からマクロファージ活性化症候群と判断した.ステロイドパルス療法,IVCYの追加により汎血球減少は改善し救命し得た.MCTDは比較的予後良好とされるが,病状悪化時には膠原病内科医との連携による治療が必要である.
マクロファージ活性化症候群 血球貪食症候群 混合性結合組織病 間質性肺炎
Received 19 Apr 2024 / Accepted 7 Oct 2024
立石 知也
〒113-8519 東京都文京区湯島1-5-45
東京医科歯科大学病院呼吸器内科
日呼吸誌, 14(1): 29-33, 2025