肺非結核性抗酸菌症診療におけるCOPD assessment testの有用性
尾下 豪人 緒方 美里 井上亜沙美 佐野 由佳 吉岡 宏治 池上 靖彦 山岡 直樹
国家公務員共済組合連合会吉島病院呼吸器内科
肺非結核性抗酸菌(NTM)症患者109例の初診時,COPD assessment test(CAT)を検討したところ,CAT高値例(10点以上)では低値例よりも炎症反応が高値で喀痰抗酸菌塗抹陽性率が高かった.治療導入した29例中18例で6ヶ月後のCATが改善(2点以上の低下)した.治療前CAT高値例では低値例よりも排菌陰性化率は低かったが,治療によるCAT改善率が高く,排菌陰性化しなくてもCATの改善がみられる症例が多かった.肺NTM症治療においてCATによる健康関連QOL評価は有用な治療効果指標となりうる.
肺非結核性抗酸菌症 Mycobacterium avium complex(MAC) 健康関連QOL COPD assessment test(CAT)
Received 19 Sep 2024 / Accepted 31 Oct 2024
尾下 豪人
〒730-0822 広島県広島市中区吉島東3-2-33
国家公務員共済組合連合会吉島病院呼吸器内科
日呼吸誌, 14(1): 9-14, 2025