非喫煙者に孤立性充実性結節を呈した肺Langerhans細胞組織球症の1例
長岡 良祐a 入江 秀大a 福井 崇大a 原田 小春a 舩津 洋平a 木下 智成b 山本 達也b 黄 英文a 中西 邦昭c
a国家公務員共済組合連合会立川病院呼吸器内科
b同 呼吸器外科
c同 病理診断科
症例は69歳,非喫煙者の女性.検診の胸部単純X線で右肺の結節影を指摘され,CTで右下葉に孤立性の類円形結節を認めた.気管支鏡検査を2回実施し,悪性所見は認めなかったが,経時的に増大し肺癌を除外できず右下葉切除術を施行した.病理所見では拡張した気管支周囲に組織球を認め,免疫染色にてCD1a,S-100蛋白で陽性を示し,肺Langerhans細胞組織球症と診断した.本症は喫煙者に好発し,びまん性肺疾患として知られているが,非喫煙者での発症は少なく,孤立性結節を呈した報告はさらに稀である.
Received 22 Aug 2024 / Accepted 22 Aug 2024
入江 秀大
〒190-8531 東京都立川市錦町4-2-22
国家公務員共済組合連合会立川病院呼吸器内科
日呼吸誌, 13(6): 306-309, 2024