当院における線維性過敏性肺炎のMDDの現状と課題
小野 紘貴a 杉野 圭史a 齋藤美加子a 原口 秀司b 五十嵐誠治c 黒崎 敦子d 蛇澤 晶e 坪井 永保a
a一般財団法人慈山会医学研究所付属坪井病院呼吸器内科
b同 呼吸器外科
c同 病理診断科
d公益財団法人結核予防会複十字病院放射線診断科
e独立行政法人国立病院機構東京病院臨床研究部
線維性過敏性肺炎46例について後方視的に検討し,疾患名は鳥関連過敏性肺炎23例,住居関連過敏性肺炎10例,農夫肺5例,小麦粉肺,キノコ栽培者肺,塗装工肺,タルク肺が各1例,吸入抗原不明が4例であった.病理組織学的検査は32例で施行され,確診度は確実例21例,高確診度14例,中確診度9例,低確診度1例,除外不能1例であった.当初,分類不能型間質性肺炎と診断された15例が最終的に線維性過敏性肺炎の診断となり,問診での抗原スクリーニングに課題であった.
Received 4 Sep 2024 / Accepted 10 Sep 2024
小野 紘貴
〒963–0197 福島県郡山市安積町長久保1丁目10–13
一般財団法人慈山会医学研究所付属坪井病院呼吸器内科
日呼吸誌, 13(6): 265-271, 2024