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日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 検索用
日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 全文PDF

書誌情報

症例

ニンテダニブ治療中に気胸を繰り返した特発性肺線維症の1例

中谷  悠 塩津 伸介 田中 駿也 辻  泰佑 弓場 達也 内匠千惠子 

日本赤十字社京都第一赤十字病院呼吸器内科

要旨

症例は80歳男性.特発性肺線維症でフォロー中に撮影した胸部CTで,両側肺底部に蜂巣肺を形成する線維化の進行を認め,ニンテダニブ(nintedanib)内服を開始した.8ヶ月後に気胸を発症したが,ニンテダニブの休薬と床上安静で速やかに改善した.その後ニンテダニブを再開したが,5ヶ月後に再度気胸を発症した.胸腔ドレナージや胸膜癒着術による気胸の修復を試みたが難治性であり,手術で改善を得た.しかし術後肺炎を合併し最終的に死亡した.気胸リスクが高い症例においては,ニンテダニブの投与について慎重に判断する必要がある.

キーワード

ニンテダニブ 特発性肺線維症 気胸 肺機能 気腫性変化 

Received 4-Mar-24 / Accepted 11-Jun-24
中谷 悠
〒605–0981 京都市東山区本町15–749
日本赤十字社京都第一赤十字病院呼吸器内科

日呼吸誌, 13(5): 228-231, 2024

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