空洞形成を伴った肺原発髄膜腫の1例
博慈会記念総合病院呼吸器科
症例は62歳男性.20XX-7年尿管結石で当院救急外来受診,腹部CTで左肺下葉に腫瘤影を指摘されたが放置した.20XX-3年他院胸部CTで腫瘤影を指摘され当科を受診した.腫瘤影は境界明瞭で辺縁平滑な円形陰影,内部濃度は均一,前回に比しわずかに増大していた.生検は希望せず経過観察となったが通院を自己中断した.20XX年咳嗽と左背部痛が出現し,他院の胸部CTで腫瘤影を指摘され当科を再受診した.腫瘤影は増大し内部の一部に低吸収域を認め,11日後に空洞形成を認めた.確定診断と治療目的に手術を行い,肺原発髄膜腫と診断した.
Received 11 Jan 2024 / Accepted 11 Mar 2024
竹中 圭
〒123–0864 東京都足立区鹿浜5–11–1
博慈会記念総合病院呼吸器科
日呼吸誌, 13(4): 180-183, 2024