超高齢男性のMET遺伝子変異陽性進行非小細胞肺癌に対しテポチニブが著効した1例
野村 俊一a 渡辺 和良a 坂東 彬人a 清家 悠樹a 酒井 珠美a 矢野 聖二b
a独立行政法人地域医療機能推進機構金沢病院呼吸器内科
b金沢大学附属病院呼吸器内科
症例は90歳男性.右上葉肺腺癌(cT4N3M0 Stage ⅢC,MET ex14スキッピング:陽性)と診断され,テポチニブ(tepotinib)による全身化学療法を開始し,部分奏効が得られた.経過でGrade 2のクレアチニン上昇,Grade 1の浮腫を認めたが,身体活動性の改善が確認され,治療を継続中である.超高齢者に対してテポチニブが有効であった.
非小細胞肺癌 MET遺伝子エクソン14スキッピング変異(MET ex14) MET阻害剤 テポチニブ
Received 17 Nov 2023 / Accepted 5 Jan 2024
野村 俊一
〒920–8610 石川県金沢市沖町ハ–15
独立行政法人地域医療機能推進機構金沢病院呼吸器内科
日呼吸誌, 13(2): 54-58, 2024