子宮および両側付属器摘出術後に発症した月経随伴性気胸の1例
河野 拓a,* 山本 宜男a 中津留広成a 篠崎 聖兒a 生田 安司b
a地域医療機能推進機構福岡ゆたか中央病院呼吸器内科
b地域医療機能推進機構九州病院外科
*現所属:九州大学病院呼吸器科
症例は32歳女性.27歳時に帝王切開で出血多量となり,子宮および両側付属器摘出術が行われた.6回の右気胸の発症歴があり,今回7回目の右気胸を発症したため入院となった.胸腔ドレナージを行ったが改善せず,外科で手術を行った.肺や横隔膜にblueberry spotの所見を認め,同部位から生検を行ったところ,病理組織学的に子宮内膜症と診断された.子宮および両側付属器摘出術を施行されたにもかかわらず,子宮内膜症に関連した月経随伴性気胸を発症した貴重な症例と考えられた.
Received 9 Mar 2023 / Accepted 30 May 2023
河野 拓
〒812–8582 福岡県福岡市東区馬出3–1–1*
a地域医療機能推進機構福岡ゆたか中央病院呼吸器内科
*現所属:九州大学病院呼吸器科
日呼吸誌, 12(5): 293-296, 2023