侵襲性肺炎球菌感染症を合併したCOVID-19の2例
梅影 泰寛 奈良岡妙佳 志垣 涼太 木田涼太郎 森 千惠 佐々木高明
旭川医科大学病院呼吸器センター
侵襲性肺炎球菌感染症は肺炎球菌が髄液または血液から検出された感染症である.当院で新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)の症例にて,肺炎球菌が血液培養で検出された侵襲性肺炎球菌感染症を2例経験した.COVID-19はインフルエンザウイルス感染症と同様に肺炎球菌感染を合併することに留意する必要がある.COVID-19において血清プロカルシトニンが陽性または比較的高値の場合には菌血症の合併を疑い,血液培養や抗菌薬投与を検討する必要がある.
Received 7 Nov 2022 / Accepted 16 Jan 2023
梅影 泰寛
〒078–8510 北海道旭川市緑が丘東2条1–1–1
旭川医科大学病院呼吸器センター
日呼吸誌, 12(3): 125-129, 2023