肺リウマチ結節に対する肺部分切除後に発症した難治性気胸の1例
濱田亜理沙a,* 三登 峰代a 北原 良洋a 中野喜久雄a 三村 剛史b 山下 芳典b
a国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター呼吸器内科
b同 呼吸器外科
*現所属:広島大学病院呼吸器内科
症例は37歳男性.関節リウマチに対してメトトレキサート(methotrexate)やステロイド,生物学的製剤で治療されていた.2018年4月,検診で指摘された左肺下葉腫瘤影に対して確定診断目的で肺部分切除術を施行し,肺リウマチ結節と診断した.術後半年で遅発性気胸を発症し縫縮術を行ったが,気胸の再発を繰り返し最終的にEndobronchial Watanabe Spigot(EWS®)による気管支充填術で治癒した.本例は薬剤による組織脆弱性や創傷治癒遅延が難治性気胸を助長したと考えられた.
肺部分切除 肺リウマチ結節 難治性気胸 Endobronchial Watanabe Spigot(EWS®) 気管支充填術
Received 19 Mar 2022 / Accepted 14 Apr 2022
濱田 亜理沙
〒737–0023 広島県呉市青山町3–1
国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター呼吸器内科
日呼吸誌, 11(4): 218-222, 2022