当科における医療・介護関連肺炎入院患者の入院日数の検討
高村 圭a 奥田 貴久a 吉田有貴子a 秋山 采慧a 吉川 修平a 山下 優a 菊池 創a 岩渕 達也b 村瀬 剛c
aJA北海道厚生連帯広厚生病院呼吸器内科
b同 理学療法技術科
c同 地域医療連携室
十勝管内で他院の呼吸器内科が2014年に撤退し,当院の肺炎患者の増加・入院日数の延長が予想された.以前,市中肺炎に焦点を当て,他医療機関への診療依頼や地域医療連携室経由での転院調整を試みたが,平均入院日数の減少は認めなかった.今回,より入院日数が長期化する医療・介護関連肺炎を対象として,2015~2016年と2017~2018年の2群でレトロスペクティブに評価した.その結果,退院患者の平均入院日数が後者で有意差をもって減少し,さらに退院患者でリハビリテーション介入した後者のBarthel indexも,有意差をもって改善した.リハビリテーション導入による日常生活動作の改善が,医療・介護関連肺炎患者の入院日数減少に寄与している可能性がある.
医療・介護関連肺炎 入院日数 リハビリテーション 転院 地域医療連携室
Received 16 Aug 2021 / Accepted 22 Mar 2022
連絡先:高村 圭
〒080–0024 北海道帯広市西14条南10–1
JA北海道厚生連帯広厚生病院呼吸器内科
日呼吸誌, 11(4): 171-177, 2022