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書誌情報

症例

ダサチニブによる乳び胸を減量・継続で制御可能であった慢性骨髄性白血病の1例

宮坂 友紀 斎藤 充史 安田 健人 佐々原正幸 高橋  守 千葉 弘文 

札幌医科大学医学部呼吸器・アレルギー内科学講座
現所属:斗南病院呼吸器内科

要旨

62歳,男性.慢性骨髄性白血病(chronic myeloid leukemia:CML)に対して,20XX-4年からダサチニブ(dasatinib)の内服を開始し,寛解状態を維持していた.20XX-1年9月より労作時呼吸困難が出現し,胸部画像で右胸水貯留を認めた.胸水はリンパ球優位の滲出性胸水だったが,性状は乳びであった.ダサチニブを半量に減量することで胸水の増加は止まり,CMLの病状悪化もなかった.ダサチニブによる胸水貯留は有害事象として知られているが,乳び胸の報告は海外でもまだ少ない.ダサチニブによる乳び胸水を認め,減量・継続にてコントロールし得た1例を経験したので報告する.

キーワード

ダサチニブ 乳び胸 慢性骨髄性白血病 

Received 3 Sep 2021 / Accepted 3 Mar 2022
宮坂 友紀
〒060–8543 北海道札幌市中央区南1条西16丁目
札幌医科大学医学部呼吸器・アレルギー内科学講座

日呼吸誌, 11(3): 156-160, 2022

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