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書誌情報

原著

COVID-19中等症Ⅱに対するレムデシビル,デキサメタゾン,バリシチニブの可能性

野口  進 大道 一輝 野原  淳 石床  学 渡辺 寿規 中村 敬哉 

滋賀県立総合病院呼吸器内科

要旨

Coronavirus disease 2019が全世界で広がっている.わが国においてはレムデシビル(remdesivir),デキサメタゾン(dexamethasone),バリシチニブ(baricitinib),中和抗体製剤が承認されているが,実臨床で中等症Ⅱへの3剤併用の効果についての報告は少ない.当院に入院し,3剤併用で治療された中等症Ⅱの38例について後ろ向き検討を行った.高流量鼻カニュラ(high flow nasal cannula:HFNC)酸素療法が必要になった症例は13例あった.HFNC使用期間の中央値は6日間,酸素投与期間の中央値は8日間であった.有害事象も対応可能なものであり,31例が退院可能となった.中等症Ⅱに対する3剤併用の効果が示唆される結果であった.

キーワード

新型コロナウイルス感染症 レムデシビル デキサメタゾン バリシチニブ 

Received 17 Nov 2021 / Accepted 22 Feb 2022
野口 進
〒524–8524 滋賀県守山市守山5–4–30
滋賀県立総合病院呼吸器内科

日呼吸誌, 11(3): 129-133, 2022

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