肺原発悪性黒色腫に対してニボルマブ,イピリムマブ併用療法を行った1症例
角本 慎治a 高山 裕介a 岩本 康男b 清家 廉a 三島 祥平a 庄田 浩康a
a広島市立広島市民病院呼吸器内科
b同 腫瘍内科
肺原発悪性黒色腫は非常に稀な疾患である.今回我々は,肺原発悪性黒色腫に対してニボルマブ(nivolumab),イピリムマブ(ipilimumab)併用療法を行った1症例を経験したので報告する.症例は咳嗽を主訴に受診した69歳女性で,胸部造影CTで右肺下葉に腫瘤を認め,経気管支生検の病理所見と臨床所見から肺原発悪性黒色腫と診断した.ニボルマブ,イピリムマブ併用療法を開始したが4コース施行後に病勢進行(progressive disease:PD)となり,診断から6ヶ月後に死亡した.
肺原発悪性黒色腫 ニボルマブ イピリムマブ 免疫チェックポイント阻害薬
Received 27 Aug 2021 / Accepted 12 Jan 2022
角本 慎治
〒730–8518 広島県広島市中区基町7–33
広島市立広島市民病院呼吸器内科
日呼吸誌, 11(2): 98-102, 2022