肺癌と同時に診断した樹枝状型びまん性肺骨形成の1例
福島 曜 山田 千晶 浅野 元世 清水 隆宏 西永 侑子 麻生 裕紀
一宮市立市民病院呼吸器内科
症例は40歳代女性.胸部CTで右中葉にpart-solid ground-glass opacity nodule(GGN)および両側下葉背側の胸膜直下に高吸収粒状影を認めた.当院にてこれらの病変に対して,確定診断のための右中葉切除および右S6部分切除を行った.術後病理診断では右中葉GGNはadenocarcinoma,pT2aN0M0,stage ⅠB(UICC第8版),右S6部分切除の標本には,不整形の骨梁形成と骨髄組織を認め,異所性肺骨形成の所見であった.これらの結果を総合し,右中葉肺腺癌と樹枝状型びまん性肺骨形成の合併と診断した.
Received 1 Apr 2021 / Accepted 2 Aug 2021
福島 曜
〒491–8558 愛知県一宮市文京2–2–22
一宮市立市民病院呼吸器内科
日呼吸誌, 10(6): 503-507, 2021