喫煙関連間質性肺炎様変化を示した関節リウマチの2例
庄内 志織a 長澤 遼a,* 原 悠a 橋本 恒a 奥寺 康司b 金子 猛a
a横浜市立大学大学院医学研究科呼吸器病学
b横浜市立大学附属病院病態病理学
*現所属:神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科
喫煙関連間質性肺炎[剥離性間質性肺炎(desquamative interstitial pneumonia:DIP),呼吸細気管支炎を伴う間質性肺疾患(respiratory bronchiolitis-associated with interstitial lung disease:RB-ILD)],関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)の発症,増悪要因として喫煙は重要である.症例1.64歳,男性.7年前に禁煙.CTで結節影を認め,右中葉切除術を施行.リンパ球浸潤とDIPパターンを認め,2ヶ月後にRAと診断した.症例2.68歳,男性.10年前にRAと診断され,2年後に間質性肺炎を発症,禁煙していた.CTで結節影を認め,右上葉切除術を施行.リンパ球浸潤,RBパターンを認めた.RAと同時にDIPやRBパターンを認めた症例は希少であり,パターンごとに疾患活動性にも差異が認められた.
呼吸細気管支炎を伴う間質性肺疾患 関節リウマチ 剥離性間質性肺炎 結合織疾患間質性肺疾患 喫煙
Received 24 Aug 2020 / Accepted 9 Sep 2021
長澤 遼
〒236–0004 神奈川県横浜市金沢区福浦3–9
横浜市立大学大学院医学研究科呼吸器病学
日呼吸誌, 10(6): 487-493, 2021