骨髄線維症を合併した自己免疫性肺胞蛋白症の1例
黒木 崇子 二宮 浩樹 角田 義弥 近藤 享子 川上 毅 笹本 磨央
医療法人社団圭春会小張総合病院呼吸器内科
症例は42歳女性.息切れを発症し,CTでcrazy-paving pattern,気管支肺胞洗浄液で黄白色の混濁を認め,抗顆粒球マクロファージコロニー刺激因子抗体陽性から,自己免疫性肺胞蛋白症と診断した.高度呼吸不全のためextracorporeal membrane oxygenation(ECMO)下に全肺洗浄を施行したが死亡した.本症例は基礎疾患には骨髄線維症を認め,臨床像は続発性肺胞蛋白症の特徴を有しており,現行の診断アルゴリズム上の診断と乖離する稀な症例であったため報告する.
肺胞蛋白症 骨髄線維症 抗顆粒球マクロファージコロニー刺激因子抗体(抗GM-CSF抗体) 全肺洗浄
Received 5 Mar 2020 / Accepted 23 Oct 2020
黒木 崇子
〒278–8501 千葉県野田市横内29–1
医療法人社団圭春会小張総合病院呼吸器内科
日呼吸誌, 10(2): 183-186, 2021