自己免疫性肺胞蛋白症に対する片側全肺洗浄法に関するワークショップサマリー
一和多俊男a,b 内田 寛治a,c 石田 学a,d 赤坂 圭一a,e 新井 徹a,f 大河内眞也a,g 富井 啓介a,h 山口 悦郎a,i 井上 義一a,f 中田 光a,j
a日本医療研究開発機構 難治性疾患実用化研究事業「肺胞蛋白症診療に直結するエビデンス創出研究:重症難治例の診断治療管理」研究班
b 一般社団法人浦和医師会メディカルセンター
c東京大学大学院医学系研究科外科学専攻生体管理医学講座
d杏林大学医学部付属病院呼吸器内科
eさいたま赤十字病院呼吸器内科
f国立病院機構近畿中央呼吸器センター
g東北大学大学院医学系研究科産業医学分野
h神戸市立医療センター中央市民病院呼吸器内科
i愛知医科大学医学部呼吸器・アレルギー内科
j新潟大学医歯学総合病院高度医療開発センター
全身麻酔下片側全肺洗浄(whole lung lavage:WLL)法は,自己免疫性肺胞蛋白症(autoimmune pulmonary alveolar proteinosis:aPAP)に対する標準的治療法である.1967年,Ramirez-Rはmassive pulmonary lavage(MPL)法を報告したが,標準的なWLL方法は確立していない.現在,日本呼吸器学会でaPAPのガイドラインを作成中であるが,WLLに関する内容を捕捉する意味で,aPAP 20例に対して施行した114回のWLL自験例に文献的考察を加え,厚生労働省と日本医療研究開発機構(Japan Agency for Medical Research and Development:AMED)研究班で検討したWLLに関するワークショップサマリーを報告する.
自己免疫性肺胞蛋白症 片側全肺洗浄 厚生労働省難治性疾患克服研究事業 日本医療研究開発機構 難治性疾患実用化研究事業
Received 16 Jul 2020 / Accepted 6 Oct 2020
一和多 俊男
〒330–0061 埼玉県さいたま市浦和区常盤6–4–18
一般社団法人浦和医師会メディカルセンター
日呼吸誌, 10(1): 2-9, 2021