当科におけるadolescent and young adult世代胸部悪性腫瘍患者に関する検討
塩泡 亜衣 榊原 純 國崎 守 古田 恵 髙島 雄太 水柿 秀紀 朝比奈 肇 菊地 英毅 品川 尚文 今野 哲
北海道大学大学院医学研究院呼吸器内科学教室
思春期・若年成人(adolescent and young adult:AYA)世代胸部悪性腫瘍患者36例を後方視的に検討した.肺癌/胸腺腫瘍/原発不明癌が31/4/1例,performance status(PS)0/1は33例,1例を除いて併存疾患はなかった.肺腺癌18例中EGFR遺伝子変異陽性は6例,ALK融合遺伝子陽性は4例だった.生存期間中央値(median survival time:MST)は全体で69.4ヶ月,肺癌で32.8ヶ月だった.PS良好で併存疾患が少なく遺伝子変異陽性が多いことがAYA世代患者の特徴であり,予後延長に寄与した可能性がある.
Received 25 Mar 2020 / Accepted 26 Jun 2020
榊原 純
〒060–8638 北海道札幌市北区北15条西7丁目
北海道大学大学院医学研究院呼吸器内科学教室
日呼吸誌, 9(5): 319-324, 2020