子宮筋腫治療前に診断した良性転移性平滑筋腫の1例
大岩 綾香 内藤 雅大 坂倉 康正 西村 正 井端 英憲 大本 恭裕
独立行政法人国立病院機構三重中央医療センター呼吸器内科
症例は49歳,女性.20XX-16年より子宮筋腫の診断を受けていた.20XX-7年胸部CTにて肺結節影を指摘されたが,経過観察の方針となった.20XX年2月肺結節影の増加を認めたため,同年5月診断目的に胸腔鏡下左上葉部分切除術を施行した.病理組織所見から良性転移性平滑筋腫の診断となった.良性転移性平滑筋腫は良性の子宮平滑筋腫にもかかわらず,肺転移をきたす腫瘍である.子宮筋腫治療前に早期診断・治療した症例は稀であり報告する.
Received 7 Nov 2019 / Accepted 25 Feb 2020
内藤 雅大
〒514–1101 三重県津市久居明神町2158–5
独立行政法人国立病院機構三重中央医療センター呼吸器内科
日呼吸誌, 9(3): 222-226, 2020