続発性気胸を合併した肺気腫・間質性肺炎・気腫合併肺線維症の臨床的検討
塚原 雄太a 山川 英晃a,b 積山慧美里a,b 西沢 知剛a 大場 智広a 川辺 梨恵a 佐藤新太郎a 赤坂 圭一a 天野 雅子a 松島 秀和a
aさいたま赤十字病院呼吸器内科
b東京慈恵会医科大学呼吸器内科
続発性気胸で入院した肺気腫,非気腫合併間質性肺炎[interstitial pneumonia(non-combined pulmonary fibrosis and emphysema):IP(non-CPFE)],気腫合併肺線維症(combined pulmonary fibrosis and emphysema:CPFE)の3疾患,計48症例を後方視的に検討した.内訳は肺気腫が最多で,IP(non-CPFE),CPFEと続いた.低BMIや在宅酸素療法を受けていた患者が予後不良であり,基礎疾患ではIP(non-CPFE)群で気胸発症後の生存期間中央値が6.2ヶ月と不良であった.気胸はやせ型や在宅酸素療法を必要とする患者に起こりやすい合併症で,特にIP(non-CPFE)では気胸発症後の予後が厳しい.
Received 6 Aug 2019 / Accepted 23 Jan 2020
山川 英晃
〒330–8553 埼玉県さいたま市中央区新都心1–5
さいたま赤十字病院呼吸器内科
日呼吸誌, 9(3): 160-165, 2020