OP/NSIP overlapを認めた抗EJ,Ro-52抗体陽性間質性肺炎の1例
井上 薫 室橋 光太 原 悠 湯本健太郎 寺西 周平 金子 猛
横浜市立大学大学院医学研究科呼吸器病学
症例は60歳女性.数ヶ月前より持続する労作時呼吸困難にて受診した.胸部HRCTにて間質性肺炎を認めた.筋炎症状を含めた明らかな膠原病関連症状は認めなかったものの,血清抗EJ抗体および抗Ro-52抗体が陽性であった.外科的肺生検では,非特異性間質性肺炎と器質化肺炎が混在する所見を認めた.両抗体が陽性の症例は,筋炎やrapidly progressive-interstitial lung diseaseの合併を考慮すべき予後不良病態であることが予想され,厳重な経過観察が必要と考えられた.
抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体 非特異性間質性肺炎 器質化肺炎 抗EJ抗体 抗Ro-52抗体
Received 24 May 2019 / Accepted 17 Jul 2019
室橋 光太
〒236–0004 神奈川県横浜市金沢区福浦3–9
横浜市立大学大学院医学研究科呼吸器病学
日呼吸誌, 8(6): 410-414, 2019