EGFR遺伝子変異陽性を示した扁平上皮癌を含む混合型肺小細胞癌の1剖検例
大西 康貴a 河村 哲治a 三村 六郎b 平岡 亮太a 高橋 清香a 中原 保治a
a独立行政法人国立病院機構姫路医療センター呼吸器内科
b同 病理診断科
症例は74歳女性,非喫煙者.右上葉に腫瘤影を認め,扁平上皮癌を含む混合型肺小細胞癌,cT3N1M1b,IV期と診断.Epidermal growth factor receptor(EGFR)遺伝子変異陽性(exon 21 L858R)と判明.二次治療においてゲフィチニブ(gefitinib)を開始し,治療効果が得られた.扁平上皮癌を含む混合型肺小細胞癌に対して,EGFRチロシンキナーゼ阻害薬が奏効した稀な症例であり,文献的考察を含め報告する.
混合型肺小細胞癌 扁平上皮癌 EGFR遺伝子変異 EGFRチロシンキナーゼ阻害薬
Received 22 May 2019 / Accepted 2 Aug 2019
大西 康貴
〒670–8520 兵庫県姫路市本町68
独立行政法人国立病院機構姫路医療センター呼吸器内科
日呼吸誌, 8(6): 405-409, 2019