FDG-PETを契機に再発性多発軟骨炎と診断し免疫抑制療法と陽圧換気を要した1例
高田 創 濱口 眞成 益弘健太朗 馬越 泰生 清水 一範 松岡 洋人
大阪はびきの医療センター(旧大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター)呼吸器内科
症例は72歳,男性.呼吸器症状を認めない早期にFDG-PETで気道病変先行型の再発性多発軟骨炎(relapsing polychondritis:RP)を疑い,耳介の病理組織所見と併せてRPと診断した.ステロイド投与により病態の改善を認めたが,ステロイド減量に伴い気道開存性の悪化による閉塞性肺炎を合併しⅡ型呼吸不全を発症した.これに対して非侵襲的陽圧換気療法,ステロイド増量と免疫抑制剤併用を行い,RPの病勢をコントロールし呼吸状態を安定化し得た症例を経験したため報告する.
再発性多発軟骨炎 免疫抑制剤 18F-fluorodeoxyglucose positron emission tomography(FDG-PET) 気道病変
Received 18 May 2018 / Accepted 15 Jan 2019
高田 創
〒583–8588 大阪府羽曳野市はびきの3–7–1
大阪はびきの医療センター(旧大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター)呼吸器内科
日呼吸誌, 8(3): 209-215, 2019