若年者の縦隔原発未分化多形肉腫の1例
中村 純也 井上 考司 秋山 祥子 近藤 晴香 佐伯 和彦 森髙 智典
愛媛県立中央病院呼吸器内科
症例は40歳,女性.20XX年10月胸部大動脈仮性動脈瘤と思われた縦隔腫瘤病変に対してステントグラフトを挿入した.その後,胸部造影CTにて肺野にも新たな腫瘤および結節影を認めた.腫瘍性疾患を疑われ上部消化管超音波内視鏡下針生検を施行し,血管肉腫を含めた未分化な肉腫との診断を得た.放射線療法,化学療法を施行したが,約4ヶ月で死亡した.剖検にて最終診断は未分化多形肉腫と診断した.若年者の縦隔原発未分化多形肉腫はまれであり,貴重な症例と考え,文献的考察を加え報告する.
Received 23 May 2018 / Accepted 21 Sep 2018
中村 純也
〒790–0024 愛媛県松山市春日町83
愛媛県立中央病院呼吸器内科
日呼吸誌, 8(1): 2-5, 2019