維持透析中にペムブロリズマブを投与した進行非小細胞肺癌の2例
矢澤 克昭a 土井 将史b 居倉 宏樹b 藤井 真弓b 塚田 義一b
a青梅市立総合病院呼吸器内科
b草加市立病院呼吸器内科
症例1は70歳男性.維持透析導入時の胸部単純X線写真で右上肺野に異常陰影を指摘.肺扁平上皮癌,臨床病期ⅢB期.PD-L1発現TPS 50~60%でありペムブロリズマブ(pembrolizumab)を投与.PDになる10回まで有害事象は認めなかった.症例2は79歳男性.維持透析中.胸部単純X線写真で右中肺野に腫瘤影を指摘.肺腺癌,臨床病期ⅢA期.PD-L1発現TPS 50~74%でありペムブロリズマブを投与.脳梗塞発症のため治療終了.ペムブロリズマブは維持透析患者に発症した非小細胞肺癌に対する治療の選択肢になりうると考えた.
慢性腎臓病 維持透析 非小細胞肺癌 抗PD-1抗体 ペムブロリズマブ
Received 22 Feb 2018 / Accepted 12 Jun 2018
矢澤 克昭
〒198–0042 東京都青梅市東青梅4–16–5
青梅市立総合病院呼吸器内科
日呼吸誌, 7(5): 306-310, 2018