腫瘍塞栓性肺微小血管障害と癌性リンパ管症をきたした胃癌の1例
マツダ株式会社マツダ病院呼吸器内科
症例は77歳,女性.乾性咳嗽を主訴に来院し,貧血と胸部CTで両側肺に淡いすりガラス影が認められた.気管支鏡検査では異常所見は認められず,上部消化管内視鏡検査にて胃癌と診断された.胃癌治療前に呼吸状態が急速に悪化し永眠した.剖検所見では末梢肺動脈の腫瘍塞栓と内膜の肥厚,リンパ管の腫瘍塞栓を認め,腫瘍塞栓性肺微小血管障害と癌性リンパ管症と診断した.
肺腫瘍塞栓 腫瘍塞栓性肺微小血管障害(PTTM) 癌性リンパ管症 胃癌
Received 19 Dec 2017 / Accepted 17 May 2018
山根 真由香
〒735–8585 広島県安芸郡府中町青崎南2–15
マツダ株式会社マツダ病院呼吸器内科
日呼吸誌, 7(5): 297-300, 2018